探求のある社会科の授業を目指して

関西の公立小学校で働いています。社会科の授業を楽しくするための授業ことを書いています。

スーパーマーケット③

教科書の問い

「スーパーマーケットには、どのような工夫があるのだろう」

    ↓

◎深堀りした問い

「なぜ、スーパーマーケットは、野菜売り場から始まっているのだろう」

 

いよいよ、スーパーマーケットの店舗ではどんな工夫がしているかを考えます。教科書には、

   ・値引き(賞味期限が近いものを売り切るため)

   ・値札の大きさ(値段をわかりやすく)

   ・品揃え(一つの商品に対して複数のメーカーを揃える)

   ・天井付近の案内(どの商品がどこに陳列してるかがわかる)

   ・新鮮さ(鮮度が高いものを揃える)

   ・冷蔵ロッカー(生製品を冷やして保管できる)

   ・通路の広さ(車椅子の人が買い物しやすい。カートがぶつからない)

   ・広い駐車場(一度に多くの買い物ができる)

   

  誰にでも利用しやすい工夫では、

   ・車椅子の貸し出し

   ・障害のある人のための駐車場

   ・多目的トイレ

   ・補助犬可能

 が上げられています。

様々な工夫がありますね。これらはすべてお客さんが利用しやすいように考えられていることがわかります。

 ここで少し目線を変えてみましょう。工夫たくさんのスーパー・マーケットですが、ほとんどの店舗は、入り口から入ると野菜売り場から始まっているのです。その後、肉や魚と続き、最後に惣菜が陳列されていることが多いと思います。教科書の挿絵も同様です。そこで深堀りした問いがこれです。

「なぜ入り口付近は野菜となっているのか」

これを話し合わせたら楽しいと思います。見学に行ったときに店員さんに質問してもいいですね。

 子どもたちから出る意見としては、

「野菜を買う人が多い」

「お客さんが買い物をしながら、献立を考えるから」

「野菜の色が鮮やかで、購買意欲が高まる」

「季節感をだすことができる」

 

などがあると思われます。野菜の並べ方なども見学や質問をして、調べてみてもいいと思います。同じ色が並ばないようになどの工夫をしているようです。

 また、肉や魚が店の奥に陳列されている理由としては、

「奥にあることで、温度差が少ない」

「バックやードに近いので、加工がしやすい」

などが考えられます。惣菜が最後(レジ近く)に来ていることが多いのも

「おかずをもう一品増やしたい」

「惣菜しか買わないひとは、レジが近いと便利」

などが考えられます。

 

  

教科書の問い

「店で働いている人たちは、どのようなことに気をつけているのだろう」

           ↓

 深堀りした問い

 「スーパーマーケットの仕事は、どれが一番大変か?」

ここでは、お店で働いている人がどんな仕事をしているかを、簡単に説明しています。教科書で挙げられている仕事は、

仕入れをする人

・商品を並べる人

・新鮮さを調べる人

・惣菜を作る人

・注文(発注)をする人

・レジ係

などがあります。また、レジ係は、時間帯によって配置人数を変えているなどの工夫があることを書いています。これらの仕事を兼務している人もいるでしょうし、サービスカウンターの仕事や事務をしていることあると思います。

 授業は、仕事内容を確認して終わることが多いと思います。子どもたちの意欲を高めるには、仕事内容にランキングをつけてみたら面白いと思います。

 

 ・もし、自分が仕事をするなら、どれをしてみたいか

 ・仕事が大変そうなのはどれか。

 ・給料(時給)が高いのはどの仕事か。

 

などど、自分たちでランキングのテーマを考えて、自分の理由があるランキングをつくり、それについてみんなで検討してみるといいと思います。