探求のある社会科の授業を目指して

関西の公立小学校で働いています。社会科の授業を楽しくするための授業ことを書いています。

社会科の人気⑧

今回は授業内容を見ていきます。社会科がきらいな意見で多かったのが

 

 

「覚えることがいっぱいある」

 

 

でした。国語や算数に比べて社会科は確かに事象や人物、さらに年号など教師から覚えてといわれる単語が多いです。単語を覚えるだけならまだいいのですが、産業や工業になると1位○県(国)、2位□県(国)、3位、4位……と順番まで覚える必要まであります。覚えるだけでも大変な上で、こんな意見ありました。

 

 

「わからない漢字が多い」

 

 

教科の性質的に、どうしても子どもたちが普段聞き慣れない言葉や漢字を使わなければ説明ができない場合もあります。5年生の教科書だけでも「盆地」「耕地整理」「200海里」

「フードマイレージ」「持続可能な社会」「関税」など、意味が取りにくい言葉がたくさん出てきます。覚えることがたくさんあり、その意味を取りづらい上に極めつけはこの意見でした。

 

 

「内容が難しい」

 

3,4年生の社会科は比較的に自分の身の回りの生活に関わりある事柄が多いので取っ付きやすい部分があります。しかし、5年生の社会科では、国土や貿易。産業、漁業など、現代日本の時事問題を中心に学習が進みます。急にいま自分の生きている世界とは切り離されていると子どもたちは感じてしまっています。社会問題に関心が高い子どもには楽しいかもしれませんが、大半の子どもがそうではないです。

 

 これは、わたしの主観ですが社会科は5年生で嫌い・苦手になる子どもが多い気がします。上記3つの理由からでしょう。6年生になって歴史学習が好きな子どもは多いです。やはり、自分のルーツを知ることに関心が高いのですね。しかし、今年度の指導要領改定によって、6年生でも歴史学習よりも先に公民分野を学習することになりました。選挙権の年齢が18才になったことなど、様々な理由からそうなったと思われます。しかし、政治に関心が高い子が多とは思いませんので、さらに社会科嫌いを増やす懸念があります。